創部初の大学日本一に輝いたのも過去の栄光。今年も福本主将を筆頭に良い選手が揃っており、目指すは11月に開催される全日本団体4冠。
4月29日、兵庫県立総合体育館にて第53回関西学生空手道個人選手権大会が開催された。新チームとなり初めての試合だ。
同志社からは男子形3名、女子形3名、男子組手8名、女子組手7名が出場した。
<男子形>
昨年同種目2位の舟久保。全日本優勝メンバーの藤田。入学後、怪我に見舞われ悔し涙を流してきた町田の3名が熾烈な選考会を勝ち上がり、本大会に出場。今年から国際大会同様、全ての試合が得点方式で行われた。
3名とも予選ラウンドを勝ち上がり、決勝及び3位決定戦進出をかけたラウンド2に進んだ。全選手がスーパーリンペイを演武するも得点が伸びず、舟久保のみ3位決定戦に進む。3位決定戦ではアーナンを演武するも中村選手(京産大)のガンカクに敗戦。
全日本でこの負けを活かすも殺すも舟久保次第。全日本まで残り2ヶ月。NEW舟久保として全国で活躍する姿を楽しみにしている。
<女子形>
昨年の全日本覇者・清水那、全日本準優勝メンバーの宜保、昨年1年生ながら同種目に出場した小久保の3名が出場。男子同様、得点方式での試合となった。
3名とも予選ラウンドを勝ち上がり、決勝及び3位決定戦進出をかけたラウンド2に進んだ。ラウンド2で圧巻の演武をみせたのは王者・清水那。パープーレンを演武し、8.0を叩き出す。ラウンド2の平均得点は7.0となっており、最高点が8.0。「8.0」これが意味するものは完璧ということだ。1位通過となり決勝へ進出。決勝は、佐尾選手(京産大)との対戦となった。
決勝では、清水那の得意形スーパーリンペイを演武。佐尾選手と0.3以上の差をつけ、全関西3連覇を成し遂げた。
次の舞台は全日本学生。2連覇を成し遂げ、那月スマイルを輝かせることを楽しみにしている。
また、ラウンド2で宜保がスーパーリンペイを演武し、3位決定戦に進出。3位決定戦では、小川(仏教大)との対戦となりチャタンヤラ・クーシャンクーを演武し、見事3位に輝いた。これで宜保は、来年の同大会の出場権を獲得した。また、来年は優勝した清水那、準優勝の佐尾選手が大学を卒業するため、是が非でも優勝したいところだ。
<男子組手>
ベスト8に進んだのは飯嶋(−60kg級・2年)と上野(−75kg級・4年)のみという厳しい結果に終わった。
飯嶋は準々決勝で宮村選手(大阪経済法科大学)と対戦。序盤から点の取り合いとなるが、終盤でポイントを重ね勝利を収める。続く、準決勝はナショナルチーム所属の南選手(近大)。こちらも序盤から点の取り合いとなるが、終盤に南からポイントを奪われ3-5で敗戦。
上野は準々決勝で横井選手(京産大)と対戦。序盤から見えない駆け引きが2人の間で行われる。試合が動いたのは開始から1分に差し掛かろうとした時だ。横井選手の突きが上野に襲いかかる。先取は横井選手だ。そこから野獣上野のスイッチが入る。猛攻を仕掛け、同点とする。そのまま猛攻を仕掛けるも反対にポイントを奪われ、1-2で敗戦。「上野、同志社にあり」と言わんばかりの気持ちのこもった試合だった。当日は、ご両親も福岡から駆けつけ、彼の勇姿を目に焼き付けた。約3年、悔しい思いをしてきた上野が、少しであるがご両親への恩返しをしたのではないだろうか。
<女子組手>
昨年の関西覇者・尾立(−61kg級・3年)がまさかの準々決勝で敗北。研究され、序盤にポイントを奪われ、中段蹴りで巻き返すも、試合終了間近にポイントを奪われ、敗戦。この負けを活かそうと多くの先輩方にアドバイスを求める姿は、まだまだ成長出来る証でもある。次の試合に期待したい。
荒木(−50kg級・2年)は準々決勝で敗北。彼女の得意技は刻み突き。1回戦から刻み突きを次々に決め勝ち上がるも王者近大の前では通用せず。世界を制する刻み突きを目指す彼女の今後に期待したい。
高木(+61kg級・3年)と川原(+61kg級・2年)は共に準決勝に進むも敗戦。準決勝の壁はまだまだ厚い。さらなる努力を重ね、来年2人の決勝を見るのが楽しみである。
今大会は勝ちきれない試合が多く見られた。強いものが勝ち、弱いものが負ける。自分に何が足りなかったのか、反対に何が通用したのかを振り返り、次大会に活かす必要がある。
次は西日本大学空手道選手権大会が5月に控えている。女子は2連覇がかかる。土山監督の手腕が試される時だ。令和時代の幕開けで栄光を手にするのはどのチームか注目したい。
以下、出場選手結果
<男子形>
・舟久保→5位
・藤田→9位
・町田→7位
<女子形>
・清水→優勝
・宜保→3位
・小久保→9位
<男子組手>
−60kg級
・福本→2回戦負け
・平山→2回戦負け
・浦崎→3回戦負け
・飯嶋→3位
・和田→3回戦負け
−75kg級
・上野→5位
・服部→2回戦負け
・戸田→2回戦負け
・中川→1回戦負け
<女子組手>
−50kg級
・瀬戸口文→1回戦負け
・荒木→5位
−55kg級
・瀬戸口稀→1回戦負け
−61kg級
・尾立→5位
・佐々木→2回戦負け
+61kg級
・高木→3位
・川原→3位